妥当な示談金額

グランシエル法律事務所

あいりす大阪法律事務所

  • コラム

1.示談金額はどうやって決まるのか

 風俗トラブルでご相談に来られた方から、必ずといっていいほど「示談金はいくらが妥当なのでしょうか」というご質問を受けます。

 仮に裁判になった場合には、裁判所は、どのような行為が問題となっているのか(本番行為なのか、盗撮なのかなど)、行為態様はどのようなものであったか、被害の程度がどの程度か、といった事情を考慮したうえで金額を決定します。

 実際の交渉においても、仮に裁判になった場合に裁判所が決定すると考えられる金額を想定し、それをベースにしてお問い合わせいただいた件の個別事情や、ご依頼者様のご要望・ご意向(刑事事件や民事裁判となることは何が何でも防ぎたい、交渉段階で早期に解決したいなど)・懐事情などを踏まえ、提示する示談金額を決定しています。

 こちらが提示した示談金額ですぐに納得してくれるケースもありますが、中には「低すぎる」などと言われ、示談が難航することもあります。

 最終的に示談が成立した際に、示談金額が、仮に裁判になった場合に裁判所が決定すると考えられる金額と同程度の場合もあれば、それよりも低い場合もありますし、その逆も然りです。

2.実際のトラブルでは

 弊所における過去の大阪、神戸、京都などで生じた風俗トラブル全般の解決事例をみた場合、ほとんどのケースで数千円~50万円で示談が成立しています。もちろん、事案に応じて、こちらが提示する金額も、相手側が納得してくれる金額も異なってきますので、たとえば、女性を殴ったり、首を絞めたりするなど強度の暴行を加えた上で無理やり姦淫したようなケースでは、こちらもある程度の示談金を提示することになるでしょうし、こちらが提示する示談金額に納得してくれず、やむなく多額の示談金を支払うこともありえます。

 結局、妥当な示談金額については、事案に応じて異なってくると言わざるを得ません。

関連キーワード