同意があったはずなのに…

グランシエル法律事務所

あいりす大阪法律事務所

  • コラム

1.同意があっても本番行為は禁物

 風俗店をご利用された際、女性キャストから本番行為を求められたり、女性キャストが本番に同意してくれたりすることがあるかもしれません。しかし、たとえ女性キャストの同意があっても、本番行為は絶対にしてはいけません。

 実際のケースでも、大学生のAさんは、大阪市でも有数の歓楽街である十三のデリヘルサービス利用中、女性キャストに挿入したいと言ったところ、「いいよ」と言われたことから、本番行為に及びました。

2.同意を信用してしまうと…

 ところが、行為終了後、女性キャストから同意していなかったと言われ、そうこうしているうちにお店の男性スタッフがホテルに駆け付け、「違約金として100万円払え。」と高額な違約金の支払いを請求されました。

 手元にお金がなかったAさんはお店の男性スタッフとともにコンビニに行き、預金残高を全部引き出してそれを男性スタッフに支払の一部として支払いました。残額については、消費者金融から借り入れをして後日支払う旨約束しました。その後、約束の期日に支払をしなかったことから、お店や知らない番号から、1日100回近く電話がかかってきたため、怖くなったAさんは弊所にご相談に来られました。

 弊所弁護士からお店側に電話をして、支払う義務がないこととこれ以上請求してくるのであれば警察に対応してもらうことを伝えると、その後はAさんのもとに電話がかかってくることはなくなりました。

 このように,たとえ女性キャストが本番行為に同意していたとしても、後から同意していなかったと翻意するおそれがあり、Aさんのように執拗に請求されたり、最悪の場合には冤罪事件となったりする可能性があります。ですので、女性キャストが本番行為に同意したとしても、絶対に本番行為は行わないようにしましょう。

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