風俗の種類と問題が発生しやすい風俗

グランシエル法律事務所

あいりす大阪法律事務所

  • コラム

一括りに風俗といっても色々な種類がありますが、あまり馴染みがない方はどのようなサービスがあるかご存知でしょうか。今回は風俗の種類、そしてトラブルが起きやすい風俗について解説していきます。

1 風俗の種類

⑴ソープランド

ソープランド(別名ソープ)とは、入浴ができる風俗店です。

ソープランドには、実際に店舗があり、法律上の建前として個室浴場とされており、

個室の中で勤務する女性が男性客の体を洗うなどのサービスを行うことになっており、そこから先の出来事は男女間の自由恋愛としています。

ソープランドでは、他の風俗では禁止されている本願行為が可能といわれることがあるのは、この男女間の自由恋愛だからだという建前があるからです。

ソープランドは、東京の吉原、札幌のすすきの、福岡の中洲など各地に存在するソープ街に密集しています。

⑵ピンサロ

ピンサロ(ピンクサロン)は、風俗の種類として紹介していますが、厳密には風俗店ではなく、風営法では、キャバレーと同じく種類提供飲食店営業という位置付けです。ピンサロに行くと必ずドリンク類が運ばれてきますが、これはあくまでも飲食店という建前があるからです。

ピンサロには個室がないため、サービスをフロア内で行ってくれるリーズナブルなうう族店です。

店内は薄暗く、ソファや観葉植物などで仕切られているものの周囲の客の様子はほぼ丸見えという状態です。

⑶ファッションヘルス

ヘルスは初心者にとって利用しやすく、風俗といえば1番馴染みがあるかもしれません。

ファッションヘルスは、店舗型風俗に分類され、個室とシャワーを備えた店舗を構えています。

サービスとしては、本番行為以外ほぼ全てできるものとなっています。

⑷デリヘル

デリヘル(デリバリーヘルス)とは店舗型ではない無店舗型ヘルスの総称です。

派遣型ヘルスとも呼ばれ、デリヘルは電話1本でホテルや自宅に女の子を派遣してもらえる種類の風俗です。

女の子をラブホテルやビジネスホテルに派遣してもらう場合、ホテル代は自腹となります。

お店に行く必要がないため、店舗型風俗のように他のお客さんやスタッフと顔を合わせたりすることがなく、初心者に利用しやすいものです。

サービス内容はファッションヘルスと同様に本番行為以外はほぼ可能で、オプションで基本プレイ以外も可能になったりします。

2 トラブルが発生しやすい風俗

このように風俗の種類を紹介してきましたが、その中でもトラブルが発生しやすい業態が存在します。

それがデリヘルです。

なぜデリヘルでトラブルが起きやすいのか解説していきます。

店舗型風俗と呼ばれるファッションヘルスやソープなどは、風俗店舗のスタッフがすぐそばにいる店舗内の部屋でサービスが行われます。

一方で、デリヘルやホテヘルは、自宅やホテルといった店舗から離れた場所でのサービスとなります。

お店から距離が離れる事になるため、気が緩んで羽目を外した行動をしてしまうお客さんが多いのです。これは、お客さんだけではなく、風俗嬢もスタッフの目が届かないということで、禁止行為に及んでしまし、トラブルに発展ということがあります。

具体的にどのようなトラブルが起きやすいのか代表的な5つを解説します。

⑴盗撮

店舗型風俗の場合は、風俗嬢が待機している部屋に後からお客さんが入るというパターンになっている事が多いため、盗撮するためにカメラ・スマホを設置するすきがありません。

しかし、デリヘルの場合は、お客さんが待機しているホテルや自宅の部屋に呼ぶために、カメラの設置が可能で、盗撮行為に及んでしまう人がいるのです。

⑵本番行為

既に説明したように、お店のスタッフがすぐに駆けつけれる状況でサービスを行う店舗型風俗に対して、スタッフがそばにいないホテルや自宅でサービスを行うデリヘルは、ハメを外して本番行為に及んでしまう事が多くなっているようです。

風俗嬢も次回指名してもらうためであったり、別途料金をもらうためであったりして、お客さんからの本番行為の誘いに応じてしまうことも少なくありません。

⑶妊娠

上記で本番行為について説明しましたが、それに伴い妊娠してしまう可能性も高くなります。

本番行為に双方の同意があったとしても、妊娠してしまうと、中絶費用や慰謝料の請求、そして最悪のケースでは、養育費の支払いの可能性も出てきます。

また、妊娠詐欺の被害も発生しているようですので、お互いに断るようにするべきです。

⑷店外サービス

お客さんの中には、気に入った風俗嬢がいると、お店を介さずに直接連絡を取ったり、遊ぶことを提案する人もいます。

お客さんにとってもお店を通さない分料金が安く済み、風俗嬢にとってもお店の取り分も含めて全額もらう事ができるので、双方にとってメリットがあります。

しかし、お店は売上が減少する行為を許しておくわけがないため、禁止しています。店外デートが知られれば、高額な罰金を請求される可能性があります。

⑸ストーカー

デリヘルは、お店のスタッフの目がない場所で女性と2人きりでサービスの時間を過ごします。女性はあくまで、お金をいただいた対価として、仕事としてサービスを行なっているわけですが、本当にまるで恋人であるかのように錯覚してしまうお客さんもいます。

そして、1人の女性として好きになってしまい、その気持ちが受け入れてもらえないとなると、結果、しつこく連絡をしたりストーカーとかして、暴走してしまうこともあります。

3 風俗トラブルの対処法

⑴その場でサインしない

お店側から慰謝料や損害賠償などを要求されるときに、示談書にサインをするように求められるケースがあります。

このような場合、お店側が用意した書類にはお店側に有利になるように条件が盛り込まれていたり、意図的に不備があったり、サインしてしまうとあなたが不利になってしまう事が多いです。

このため、脅迫や暴行されてサインを強要されることもあるかもしれませんが、この場で強要されるままにサインをしたりすることは絶対に避けるべきです。

⑵証拠を残す

上記のように脅迫や暴行を受けた場合には、写真や診断書などの証拠を残しておく事が必要です。

写真や録音などのこうした証拠を残すことにより、示談交渉の際に効果的になり、警察に事情を聞かれた際にも、有力な証拠として活用できます。

⑶その場で支払わない

風俗店で問題になった場合に、店内の密室など女性スタッフや責任者から慰謝料や損害賠償金を高額請求されます。

このようなケースでは、事実無根の疑いをかけられている場合でも実際に違反行為を行った場合でも、相手が要求してきた慰謝料や損害賠償金をその場で支払わない事が重要です。

その要求してきた慰謝料や損害賠償の金額が法外な金額ではなく、妥当なものであるかを判断する必要があります。

風俗店や女性スタッフが要求してきた金額が法的に正当な金額ではない場合が多いです。

脅迫されたり、強要されることもあるかもしれませんが、要求された金額をそのまま支払うことは避けて、風俗トラブルに強い弁護士にご相談することをおすすめします。

⑷弁護士に相談する

風俗店で問題を起こした際に、女性スタッフやお店側から、示談書へのサインを強要されたり、脅迫や恐喝を用いて、慰謝料や損害賠償の要求をされた場合はすぐに弁護士に依頼するべきです。

このようなお店側の行為は脅迫罪や恐喝罪に該当する可能性があります。

弁護士に依頼することで、このような怖い思いもせずに、弁護士に全て任せることができますし、勤務先や家族に知られないまま早期解決できる可能性が高まります。

4 弁護士に相談するメリット

風俗店で問題を起こしてしまったら、決して自分自身で解決しようと焦らずに、風俗トラブルに強い弁護士にご相談ください。

弁護士に依頼するメリットを説明していきます。

⑴お店側とのやりとりを任せられる

風俗での問題行為を起こしてしまうと、何度も連絡がきたり、自宅に押しかけてこられたりする事があります。

そうなると、私生活への悪影響も及ぼしますし、見た目の怖い男性から恐喝のような発言をされるとかなり恐怖心を感じて、肉体的にも精神的にも大きな負担となります。

このようなやりとりも弁護士へ依頼すれば、直接自分自身でする必要がなくなり、お店側とのやりとりを全て弁護士に任せる事ができます。

恐怖心や後ろめたさからお店側からの連絡を無視し続けていても、精神的にストレスを与えますし、時間経つにつれ、穏便に解決する事が難しくなります。

⑵適正な示談を結べる

問題が起きた際に、裁判によらずに当事者が話し合って解決できる方法があります。一般的に、こうして当事者による合意で問題を解決することを「示談」と呼びます。

自分自身で示談を交渉すれば、問題なく解決できるのではないかとお考えの人もいると思いますが、示談内容・示談金額について効果的な示談を結ばなければ、再び金銭を請求されるなど不利な立場になることもあります。

しかし、風俗店でトラブルを弁護士に依頼することによって、弁護士が当事者に代わって、女性スタッフやお店と示談交渉をしてくれます。

そして、弁護士が示談交渉することによってトラブルの事案や状況によって妥当な示談金額を交渉して、適切な内容で法的に効力のある示談書を作成する事ができます。

もし、既にお店側が用意した示談書などの書類にサインしてしまっている場合には、事実確認を行い、改めて示談金額の減額や今後のトラブルを防止するために交渉します。

お店との話し合いを重ねて相手の同意のもと示談書を締結するため、再要求されることも防止します。

⑶不当な請求を拒否できる

弁護士に依頼すると、風俗店でお店側が金銭などを要求してきた際に、その請求が妥当なものか判断して、場合によっては請求を拒否する事ができます。

風俗店でのトラブルは、当事者はお店ではなく被害者である女性スタッフであり、お店の請求自体が法的には根拠のないケースが多いです。

また、当事者である女性スタッフからの請求があっても法外な適切ではない慰謝料などを請求された場合には妥当な金額になるように減額を交渉します。

⑷刑事事件になるのを防げる

担当弁護士がご本人に代わって、お店側や従業員などと示談交渉を行ったり、煩雑になりがちな警察に働きかけをおこなったりすることによって、警察沙汰への発展を防止できる可能性が高まります。

示談交渉を弁護士に依頼すれば、警察に被害届や告訴状を出さないことを条件に加えた示談書を作成します。

そのため、刑事事件になることを防げる可能性が高くなります。

もし、お店や従業員が被害届や告訴状を提出して刑事事件になった場合でも、示談が成立していれば、逮捕や起訴又は懲役を免れる可能性が高くなります。

万一に、逮捕されてしまった後でも弁護士に早急に示談交渉を成立してもらうことで、送検もしくは起訴される前に早期釈放される可能性が高くなります。

警察や検察というのは、事件の加害者の処分を決める際に、被害者が加害者に対して、どれだけ強く処分してほしいと思っているのかという被害者の処罰感情を考慮しています。

そのために、すでに示談が成立していれば、逮捕されてしまったとしても、被害者が加害者に対してそれほど強い処罰を望んでいるわけではないと考慮して、釈放が早くなったり、不起訴処分になったりと刑事裁判を回避できる可能性が非常に高くなります。

また、刑事裁判においても、被害者の感情というのは大きく考慮されます。したがって、示談が成立しているとわかれば、実刑で刑務所に行かねばならないところが執行猶予になり刑務所に行かずに済んだり。実刑となっても刑期が短くなって刑務所に入る年数が少なくなるケースが多いです。

⑸家族や勤務先にバレない

家族や勤務先に風俗店での問題について、知られてしまうと信用を落としかねません。

それまでのお互いの関係性が崩壊してしまう可能性もあると思います。

しかし、早い段階で弁護士に依頼すれば、代理人としてお店や女性スタッフに対して、本人やその家族、会社に連絡しないように求めます。

それに違反した場合の違約金や処罰を示談書に盛り込むことによって、外部に漏らす事を防ぎます。

自分自身で警告するよりも弁護士の方が抑止力が高いですし、お店によっては弁護士との交渉ごとに慣れている場合もありますので、訴えられるような行動は取らない可能性が高くなります。

そのため、弁護士に依頼することでお店との交渉を代わりにしてくれ、家族や勤務先にバレずに解決できる可能性が高くなります。

⑹個人情報の流出が防げる

風俗店で示談交渉する際に、弁護士が代理人として締結する示談書には、お店側が得た個人情報の破棄を要求した上で、悪用や流出を禁止する内容を盛り込みます。

お店を利用した段階で、名前や電話番号などの個人情報がお店側に渡っていることもあると思いますし、免許証や会社の名刺などもお店に要求され、情報が渡っているケースがあります。

これらの返却やコピーを破棄させるようにするため、個人情報の流出を防止できます。

この契約に違反して、お店側が個人情報を流出すれば、名誉毀損などで弁護士が訴える事ができます。

この旨をお店側が理解するまで弁護士が説明し、今後の問題が発生しないように徹底します。

5 まとめ

以上で、風俗の種類やトラブルになりやすい業態について解説してきました。

風俗店とのトラブルを弁護士に依頼することによって、適切な内容で示談を成立されることができ、法外な金銭を支払わなくて良くなり、逮捕や起訴を免れる可能性が高くなり、その後再度トラブルが起きることも防止することができます。

風俗トラブルという性質上、ご家族などには相談しにくい内容だと思いますので、風俗トラブルに強い弁護士にご相談ください。

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