お店から連絡が来ないときは

グランシエル法律事務所

あいりす大阪法律事務所

  • コラム

 1 お店から連絡が来ないケース

ときどき、以下のような風俗トラブルに関するお問い合わせをいただくことがあります。

  • 先日、風俗店を利用した際に、強引に本番行為に及んでしまい、駆け付けた男性スタッフから後日連絡する旨言われたが、数日経過しても何も連絡がない
  • 先日、メンズエステを利用した際に、セラピストの身体を執拗に触ってしまい、激怒したセラピストからお店に伝えておく旨言われたが、その後お店からは特に何も連絡がない

このように、風俗トラブルが発生したにも関わらず、その後、お店側から何も連絡がないというようなケースもあります。

 

 2 考えられる連絡が来ない理由

風俗トラブルが発生した場合、基本的には当日中か翌日には連絡が来ることがほとんどです。それにもかかわらず、お店側から連絡が来ない理由としては、以下の理由が考えられます。

  ⑴ 民事上の請求・刑事責任の追及をする意思がない

女性キャストやお店が、民事上の請求や刑事責任を追及する意思がない場合(あるいはなくなった場合)には、特に連絡はしないのが一般的でしょう。

  ⑵ 民事上の請求・刑事責任の追及に向けて既に動き出している

民事上の請求を行う意思がある場合には、通常、何らかの連絡があることがほとんどです。しかし、その中には、すでに弁護士に依頼して住所調査を行っている最中であったり、話し合いによる解決を望まないとして訴訟提起の準備を行っている最中であったりするケースもあり、そのようなケースでは特に連絡はしないことが一般的です。また、刑事責任を追及する場合にも、特に連絡する必要がないため連絡はしないことが一般的です。

 

 3 連絡が来ないときの対応

風俗トラブルが発生したにもかかわらず、お店側から何も連絡が来ないときの対応として、大きく分けると、⑴こちらから連絡してみる、⑵連絡が来るまで放置しておくという対応が考えられます。

「こちらから連絡してみる」メリットとしては、連絡が来なかった理由が判明して不安が和らぐという点が考えられますが、他方、デメリットとしては「やぶ蛇」となるリスクがあります。

「連絡が来るまで放置しておく」メリットとしては、「やぶ蛇」を防げるといったものが考えられますが、デメリットとしては民事上の請求・刑事責任の追及をされるのではないかという不安感が残ったり、紛争の早期解決が遅れたりするリスクが考えられます。

 

 4 おわりに

何の連絡もなく終わることに越したことはありませんが、すでに述べたように、何も連絡がないのは、いわば「嵐の前の静けさ」という場合もあります。

ご不安な方は、一度弁護士にご相談してみてください。

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